d_090179 【小説版】空蝉の桜 -見世物興行譚- 春の章(壱)
ハイヨー、ハイ。
ややや、そこ行くご婦人に旦那はん。
はいはい、ちょっと寄っていきませんか?
今日の夜は此処で一つ一興お見せしましょう。
ハイヨ、入った入った。
彼は本当に人の子か?
気が付いたらね。
自分の母様分からず、その腹蹴破って出てきて、ハイ。
そんな子、産まれないように、見て行ってよ。
最初は鬼か人かと家の者は吃驚仰天。
災厄をもたらすと鬼は地下に封じられておりましたが、なんと生きております。
ちゃんと動いて生きてますよ。
エエ、見たこと無いでしょ?
髪も肌も真っ白なら、目だけは赤。
これは本当に妖の類
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情報
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品番
d_090179
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ページ数
20
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発売日
2016/01/17