d_268559 工場の片隅 昔からの機械にネジがハマる

とある工場で大きな五角形の機械が稼働していた。

その期間356年。

時代の変遷を見守り、
ひたすら田舎の丘の工場の片隅で稼働し続けた。

錆(さび)が入り、何度も修理を繰り返された。

その機械は靴を作る機械である。

世界に一つだけのオリジナルの靴である。

色はグレーをしている。

翌年、その機械は357年目の夏の真ん中に、
一つだけネジが足りないことが分かった。

誰も気づかなかったのである。

小説。
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