d_310125zero 【無料】川沿いの赤黒い虫

そう言って公園でアゴヒゲの老人は紙芝居を閉じた。

夕方。

公園で秋の空気を楽しむ街の人たちには夜の向こうが見えている。

空き地の横の自販機で買った缶ジュースを持った二人の少年は
次の日の紙芝居を楽しみにしていた。

老人はその道14年。

それで生計を立ててきた路上パフォーマーである。

苦労もあったようだ。

次の日の紙芝居は
少し物悲しいとのこと。

小説。

約200字。

5ページ。
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