d_427435 キミの奥さんを愛人として迎えさせてもらう ―――拒否権はない。

「金、信用、そして私の貴重な時間が失われてしまったのだよ」
大会社の社長を前に、震え上がる男がいた。

彼が仕事でミスをして、その話である。

「ここで怒鳴り散らして、負債を負わしても良いのだが…」
社長は男に一瞥する。
そして、語る。

「…それで未来の芽を摘むなんてマネは、私の信念に反する。
そこでだ」
男は下げた頭に社長の眼差しを感じつつ、次の言葉を待った。

「キミの奥さんを愛人として迎えさせてもらう。

―――拒否権はない」
男は脳裏によぎった『次期社長の座』と
もっど見せる

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