d_713689 リリィ・ノワール『情慾の晩餐』

あの日の出会いと、別れと共に。

全身を焼き焦がすような激しい恋慕は、
彼女との時間が刹那であったからこそ、いつまでも忘れられないでいた。

あれは、現(うつつ)か幻(まぼろし)か――あの夜の幻のような一夜から、
彼女はただ魅惑的な香りだけを残して、俺の前から消えていたのだ。

後に、彼女が普通の人間でないと知っても尚、俺の渇望は止まらなかった。

いや、そうでないからこそか。
背徳と官能を掻き立てるその妖気な魅力に惑わされ、
理性も矜持も失っても、求めずにはいられなかった。

俺は、彼女の姿を探し、かすかな噂から世界各地を渡り歩いてきた。

かつて、日本で会った時には「黒崎莉凛」と名乗っていた彼女だが、
その足跡を辿れば、世界各地でその土地柄にあった名を使い分け、
男たちの魂を弄んでいたことがわかる。

そして、この異郷の地で遂に彼女の居場所を突き止めることが叶ったとき、
彼女は「リリィ・ノワール」と名乗っていた。

ここは、淫魔が住まうと噂される古城。

霧の向こうにそびえ立つ石造りの城郭の奥に、確かに彼女は存在していた。

全財産、いや、この命を捧げてもなお、俺は彼女を求めずにはおけなかった。

この想いこそが、俺の生の証なのだと。

そして、重厚な扉が開かれた先。

闇の中で、彼女は静かに振り返り、唇に笑みを湛えて笑顔で迎え入れてくれた。

「遂にここまで来てしまったのね……後戻りはもう叶わないわよ?」
俺の胸は高鳴る。
覚悟は決まっていた。

今夜、彼女に生気を吸いつくされてしまっても構わない。

ただ、この身が灰燼に帰するとしても、彼女の胸の中で死にたいと願っていた。

R-18のイラスト集
□収録内容
・序章:30枚(他サイトで掲載しているものと同じものです)
・本編:270枚
・おまけ:100枚(ボツ画像)
・約8分のおまけ映像。
6分40秒と1分20秒の計2本収録(無音の映像作品となります)
・解像度
画像:1752×2560px(動画:512x768px

432x640px)
・ファイル形式:zipファイルに圧縮したjpg画像+mp4動画
・AIを使用してイラストの制作を行っています。

・局部には全てモザイク処理を施しております。

・登場している人物は全て架空の人物で成人済みです。
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